「ATMで携帯電話の利用控えて」還付金詐欺急増で共同声明   - 産経ニュース

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「ATMで携帯電話の利用控えて」還付金詐欺急増で共同声明  

「ストップ!ATMでの携帯電話」共同宣言を行う(左から)警視庁の緒方禎己副総監、多摩信用金庫の八木敏郎理事長、城南信用金庫の下谷康博副理事長=20日、警視庁本部
「ストップ!ATMでの携帯電話」共同宣言を行う(左から)警視庁の緒方禎己副総監、多摩信用金庫の八木敏郎理事長、城南信用金庫の下谷康博副理事長=20日、警視庁本部

 給付金を支給すると偽るなどして現金をだまし取る「還付金詐欺」が、都内で今年に入り急増している。3月は前年同期の約1・4倍増となる114件に達しており、新型コロナ禍に乗じた医療給付金名目の詐欺も確認されているという。現金自動預払機(ATM)まで誘導し、振り込ませる手口が目立ち、警視庁は20日、ATM周辺での携帯電話利用を控えるよう訴える活動などを都内の2信用金庫と共同で行うことを決め、共同宣言を発表した。(宮野佳幸)

 ■コロナ絡みも

 警視庁犯罪抑止対策本部によると、今年の特殊詐欺被害は3月末時点で前年同期比103件増となる821件を確認。このうち還付金詐欺は229件で約3割を占め、手口では最多となっている。

 還付金詐欺被害は1月は同17件増の46件だったが、2月は同14件増の69件、3月は同31件増の114件と急増している。新型コロナに関する還付金詐欺も今年初めて確認され、3月末時点で13件に上っている。

 2月下旬には、渋谷区の70代女性宅に区職員をかたる男から「新型コロナの医療給付金を支給できるが、手続きが済んでいない」などと電話があった。女性は無人のATMに誘導され、6回に渡り計399万円を振り込んだという。

 コロナ禍に乗じた特殊詐欺について、警視庁幹部は「国だけでなく自治体独自の給付金もあり、だまされやすい」として、今後も増加する可能性を指摘。「ATMを操作する給付金手続きは絶対にない」と強調する。

 こうした中、警視庁は対策に乗り出した。多摩信用金庫(立川市)、城南信用金庫(品川区)と連携。ATMコーナーに携帯電話の利用禁止を訴えるポスターを掲示したり、行員らが高齢者らに積極的に声かけを行ったりしてもらう取り組みをスタートさせた。

 ■一般ルールに

 20日に警視庁本部(千代田区)で、緒方禎己副総監と両信用金庫の幹部らが特殊詐欺防止に取り組む共同宣言を発表。こうした共同宣言は警視庁では初めてで、今後は他の金融機関へも取り組みを広げる方針だ。

 緒方副総監は「取り組みが定着し、(ATMで携帯電話を使用しないことが)一般的なルールとして広がることで詐欺被害の減少につながることを期待している」と話した。