【話の肖像画】ブシロード会長、新日本プロレスオーナー・木谷高明(60)(8)猪木に学んだ目標「世界一」(1/2ページ) - 産経ニュース

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ブシロード会長、新日本プロレスオーナー・木谷高明(60)(8)猪木に学んだ目標「世界一」

ブシロードの社内に飾られている歴代の発売カード
ブシロードの社内に飾られている歴代の発売カード

《平成19年5月に2度目の起業で立ち上げた「ブシロード」のビジョンに掲げたのが「カードゲーム世界一」。デッキと呼ばれるカードを組み合わせた束を持ち寄り、ルールに基づいて対戦するカードゲームは1993(平成5)年に米国で誕生し、瞬く間に世界中の少年たちの心をつかんだ。この分野で頂点を目指す日々が始まった》

再起業した当時、エンターテインメント業界でカードゲームしか勝ち目がないと思っていました。誕生からまだ14年と歴史が浅く、「他にない付加価値」を開発すれば大手になる可能性が残っているのでは、と。しかも当時はカードゲーム市場が落ち込んでいる状況でした。コナミの「遊戯王」が大ヒットした12年から14年にかけてがブームのピークで、「ポケモン」や「ガンダム」などの人気作品が題材となったカードゲームも登場しました。ところがブームが去った17年の市場規模は500億円程度で現在の約1千億円の半分くらい。市場が冷え込んでいる方が攻め込むには気が楽ですし、目立つこともできる。それにカードゲーム市場はまだまだ成長するという確信がありました。

ビジョンに掲げた「カードゲーム世界一」ですが、かつて新日本プロレスのアントニオ猪木がプロボクサーのムハマド・アリら他の格闘技選手と闘った「格闘技世界一決定戦」に学びました。猪木は異なる格闘技と共通ルールで戦うという未知の領域での勝負ながら「世界一」という高い目標を掲げた。この姿にファンは期待を寄せて熱心に応援したんです。停滞していたカードゲーム市場を「世界一」との高い目標で変えようとしている僕の新会社に期待を寄せてくれるのではないか、と考えたのです。