映画祭初開催の横浜中華街「愛され続ける街に」 ブランド力向上ねらい - 産経ニュース

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映画祭初開催の横浜中華街「愛され続ける街に」 ブランド力向上ねらい

 オンラインで「横浜中華街映画祭」を開催中の横浜中華街発展会協同組合だが、映画祭では動画投稿サイト「YouTube」で再生回数が3万回を超える作品があるなど大きな反響を呼んでいる。プロの映像クリエイターが中華街を舞台にした短編映画を製作し、第1弾として3作品を公開。「いつの時代も愛される街であり続けたい」として文化や伝統の息遣いを残しつつ、進化を続ける横浜中華街は映画という新たな切り口で魅力を発信し、街のブランド力を高めようとしている。

 映画祭は、一昨年から同協同組合やエンターテインメント会社「エイベックス」などが協力し、あたためてきた合同プロジェクトだ。新型コロナウイルスの影響から、オンライン上で開催している。

 ■暮らしが物語

 5人の映像クリエイターがそれぞれ「信頼」「温度」「伝統」などをテーマに数十分程度の短編映画を製作。いずれも舞台は横浜中華街で、監督独自の感性で中華街の魅力を表現している。

 そのうちの一つ、宮尾昇陽監督の作品は「記憶」がテーマ。家業の中華料理店を継いだ主人公は、仕事に気持ちが入らない毎日を送っていた。ある日、事故をきっかけに過去の記憶がフラッシュバック。忘れていた過去は主人公に大きな活力を与え、人生を大きく変えていくというストーリーだ。作品全体でカンフーの動きや音楽がモチーフとなっており、中華街らしい個性的な作品に仕上がっている。

 同協同組合の高橋伸昌理事長は「中華街は暮らしの中に中華の文化と伝統が溶け込んでいる。暮らしを一つの物語として、映画で届けられれば」と語る。また、映画祭の狙いについては「中華街に来たことがない人にも中華街を知ってもらい、街のブランド力を高めたいと思った」としたうえで、「いつの時代も人をワクワクさせ、愛される街であり続けたい。映画を通じ、中華街を身近に感じてほしい」と話している。

 ■横浜市も後援

 このプロジェクトは横浜市も後援。市は、市内の3つの観光案内所や観光バス「あかいくつ」「ベイサイドブルー」に設置されたデジタルサイネージ(電子看板)にPR映像を流すなど、広報面で協力している。5月からは市営地下鉄の車内でもPR映像を流すといい、林文子市長は「中華街の独特の雰囲気を残しつつ、新しいことを取り入れ、伝統と歴史をつないでいってほしい」と期待している。

 映画祭は第2弾として、今夏までに2つの短編映画の公開を予定している。うち一つは、人気ボーカルグループ「湘南乃風」のメンバーがオリジナル楽曲を提供したといい、大きな期待が寄せられている。

 映像作品は、横浜中華街映画祭の特設サイト(https://yokohama-chinatown-filmfes.jp)やYouTubeから無料で見ることができる。