【美村里江のミゴコロ】実はウキウキ「大河」のリハ - 産経ニュース

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美村里江のミゴコロ

実はウキウキ「大河」のリハ

台所話が2回続いたので、今回は少し役者らしい話。現在参加中の大河ドラマについて書こうと思う。

NHKの「大河ドラマ」と「連続テレビ小説(通称・朝ドラ)」は、本番前日までの「リハーサル」が一つの特徴である。

民放も局によってはやっていたようだが、最近は撮影日程の圧縮傾向で全体的にやらない(できない)ことが増えてきた。撮影当日に短時間で済ませる局も多いが、実は私、このリハーサルが大好きなのだ。

NHKのやり方は、リハーサル1日で1週間分の撮影シーンを確認していく。効率化のため、セットの「建物ごと」に区切るので、必然的にそこに住まう人物役は、その週とても忙しくなる寸法だ。今回私が頂いている役、徳川慶喜の養祖母「徳信院」は江戸屋敷に居る人物で外出もしないため、まとめて撮影していただけるのでありがたい。

さて、私がリハーサルを好きなポイントは、たくさんある。マニアックな趣味部分は避けて分かりやすい件だけ挙げても…。

●自分の出演していないシーンの芝居や監督の意図を間近で拝見できる。

●所作や芸能指導の先生方もいらっしゃるので、合間に疑問点をまとめて質問する時間も持てる。

●他部署や共演者の方と必要情報を共有できる。

●出演シーンでは先輩方や技術スタッフ、監督の視点を伺い、自分からも提案を複数出した上で、芝居を選択できる。

●想定していた芝居にまずい点がないか、複数の目でチェックしていただける。

そんなこんなで役者としてホクホクの時間、邪魔にならない程度に早めに行って隅の席から拝見し、自分の出演シーンのリハーサルが終わってからも後ろ髪を引かれる思いで退場する。

あるリハーサルで充実した時間を過ごし、変更点を台本に書き込みながら「いやあ、リハーサルって楽しいですよね!」と漏らしたところ、少なからず「え?」という声が上がったので、お好みでない方も居るようだ。一方、「分かる」と深くうなずく監督の姿もあった。

根本に立ち返れば、出演料を頂戴しているのはカメラの回っているときだけ、と思ってはいけない。私の尊敬する先輩方は、皆一様に「リハーサルウキウキ派」だ。役者にはさまざまな考え方があるが、全面的に楽しむ方が得が多い気がする。