地下駐車場で消火用ガス誤噴出か 4人死亡1人重体 東京・新宿

消火設備が誤作動したマンションの地下駐車場付近で対応に当たる消防関係者ら=15日午後6時47分、東京都新宿区
消火設備が誤作動したマンションの地下駐車場付近で対応に当たる消防関係者ら=15日午後6時47分、東京都新宿区

 15日午後5時ごろ、東京都新宿区下落合のマンション地下駐車場で、消火装置が誤作動してシャッターが閉まり、男性作業員6人が閉じ込められた。東京消防庁や警視庁戸塚署によると、1人は自力で脱出したが、残る5人のうち4人が充満した二酸化炭素で死亡、1人が重体という。

 東京消防庁や警視庁戸塚署によると、6人は15日午前から地下駐車場内で作業していた。天井の張り替えの作業だったとする情報もある。その際に、消火装置を誤作動させたとみられ、地下駐車場のシャッターが閉まって作業員が取り残された。

 装置は二酸化炭素を含む消火用ガスを噴出するタイプで、密閉された地下駐車場内に二酸化炭素が充満。1人は自力で逃げて無事だったが、4人が死亡し、1人が重体となったという。

 同日午後5時ごろ、「消防用の消火設備を誤って作動させ、二酸化炭素が噴出した」などと119番通報があった。

 現場はJR高田馬場駅から北西に約700メートルの住宅街。住民の女性(58)は「報知器のようなサイレンが鳴っていた。安全に過ごしていたのに…」と話した。

 二酸化炭素を含む消火用ガスを噴出するタイプの消火設備をめぐっては、昨年12月に名古屋市のホテル地下駐車場で点検中の誤作動で作業員1人が死亡するなどした事故が発生。今年1月には、東京・新橋のビルの地下駐車場でも、点検中の誤作動で男性作業員2人が死亡する事故が起きている。

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