「蔓延防止」域外に人の流れ 夜間営業長い地域求めてか データ分析

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う蔓延(まんえん)防止等重点措置が適用された地域の多くで夜の人出が減少する一方、適用されなかった地域では人出が増加していたことが15日、スマートフォンの位置情報を基にした人出データの分析で分かった。同措置の対象外で飲食店の夜の営業時間が長い地域に、対象地域から人が流入している可能性がある。(荒船清太)

 システム会社「アグープ」の人出データから午後9時台の直近7日間の平均人出を算出。2回目の緊急事態が宣言された1月7日の平均人出を100%として、その後の変動率を算出した。

 同措置の対象に4月12日から追加された東京(新宿駅)では14日の人出が措置前の11日から7ポイント減り、同じく追加された京都(京都駅)も5ポイント減少。同様に対象となった沖縄(那覇国際通り)は6ポイント上昇したものの宣言時の105%にとどまった。

 5日から同措置の対象となっている大阪(大阪駅)、兵庫(三ノ宮駅)も人出は減少。宮城(仙台駅)は7ポイント増えたが、適用前よりは減っていた。

 同措置がまだ適用されていない埼玉(大宮駅)と愛知(名古屋駅)はいずれも人出が増加。神奈川(横浜駅)は微減した。

 一方、同措置適用の影響が鮮明に現れたのが東京都内のJR三鷹駅だ。三鷹駅は線路を挟んで北側の大半が武蔵野市で、飲食店は午後8時までの営業時間短縮を要請されている。南側の大半は同措置の対象外で、飲食店が同9時まで営業できる三鷹市だ。

 人出の変動率は4月4日以降、三鷹駅の北側が南側を引き離し、9日は5ポイント上回っていたが、同措置の適用が迫った11日以降は措置の対象外となった南側の人出が増え、差は1~2ポイントとほぼ同水準となった。

 東京都の担当者によると、飲食店の時短要請を23区内だけに継続した昨年9月にも要請が解除された多摩地域や近接県に人出が流入する事態が生じたといい、今回も営業時間の長い地域に人が流れた可能性がある。

 別の担当者は「都内は繁華街が複数の場所に点在し、公共交通機関でつながっており、地域を限定して感染拡大防止を図ることが難しい」と指摘している。