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マリンバ・谷岡茉耶、ピアノ・中川綾子-。このたび、弁護士と裁判官によるデュオが誕生した。
きっかけは、このコラムである。
以前私は、裁判員裁判候補になった話を書いた。制度説明をされた裁判長・中川綾子さん(51)の、上からでも下からでもない率直で丁寧な話しぶりに好感を持ったからだ。その後、中川さんがそのコラムを目にし、私のコンサートを探して聴きにきてくださった話もつづった。以降、手紙のやりとりが続いている。
私は、ピアノを演奏される中川さんに、昨年当欄で紹介した私の生徒「マリンバ弁護士」谷岡茉耶さん(38)と一度お手合わせをお願いしますと書いておいた。すると、谷岡さんへお伝えくださいと、法曹界の音楽好きが出演する「第19回法曹ファミリーコンサート」へのお誘いが届いた。
中川さんは、4歳からピアニストを目指してレッスンを続けたが、高校生になって進路変更、大阪大学に進学した。卒業後2年で司法試験に合格。実務修習期間に、とても人間的魅力のある裁判官に出会い、裁判官のお堅いイメージが一新。それをきっかけに、自身も裁判官の道を選んだ。しばらくピアノから離れていたが、30代半ばに再開。すでに成人した2人のお子さんのお母さんでもあり、長男とともに習い始めたバイオリン歴は13年になる。