熊本地震5年 コロナ禍であり方問われる災害ボランティア(1/2ページ) - 産経ニュース

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熊本地震5年 コロナ禍であり方問われる災害ボランティア

 平成28年4月の熊本地震で、2度目の震度7を観測した「本震」から16日で5年。新型コロナウイルス下では、大規模災害が起きた際に被災地に駆け付ける災害ボランティアのあり方が問われている。熊本県内では地震発生から1年間に約12万人が活動。一方、昨年7月に熊本を襲った豪雨災害では、これまで約4万人にとどまっている。直接足を運んでの支援がかえって感染拡大につながる懸念もあり、被災地に駆け付けたい人、応援を待っている人の双方が対応に苦慮している。(石川有紀)

 《復旧活動を行う人手不足が深刻な状況です》

 昨年7月の豪雨災害から1カ月後、球磨川(くまがわ)の氾濫で浸水被害を受けた熊本県球磨(くま)村と八代市で「有償ボランティア」が募集された。ただコロナ禍もあり、対象は県内在住者に限られた。

 日当は5千円。豪雨被害で休業中の旅館従業員やコロナ禍で失業した建設作業員らを含む、延べ約800人が集まった。8月下旬から約2カ月間、住宅の泥かきや重機によるがれき撤去に従事した。

 「全国から支援を受けた熊本地震とは違う。コロナでは県外に頼れず、初めから人手不足は想定された」。プロジェクト代表で、くまもと災害ボランティア団体ネットワークの樋口務代表理事(60)は振り返る。ただ、活動資金となる企業や個人からの寄付は想定の半分ほど。「災害が多発し、寄付も人も集めにくくなっている」とも感じたという。

 熊本地震以降、県内外の団体や企業の支援をつないできた樋口さん。南海トラフ巨大地震など広域に及ぶ大災害を見据え、「時間はかかっても、地域内で対応する仕組みを作る必要がある」と強調する。