浪速風

ワクチン接種の現場力

何事も臨機応変に、とは新米記者だったときの先輩の教えだ。取材先ではいろいろなことが起こる。その都度、上司の指示を仰ぐわけにはいかないし、スポーツのようだが現場では反射神経が必要だ。新型コロナウイルスのワクチン接種でもそうだろう

▶今週から高齢者への接種が始まったが、早速、余ったワクチンが廃棄される事例が相次いだ。予約者が訪れず、希釈されたワクチンは6時間以内に使わなければならないからだ。なんともったいないことか。河野太郎ワクチン担当相が「現場対応で打って」と呼びかける事態になった

▶もっとも、急遽(きゅうきょ)その場にいる医療従事者に打ったり、他の高齢者に連絡したりと対応する自治体もあった。全医療従事者への接種も終わっていないのだから、現場をぐるりと見渡せば受けたい人はいくらでもいるだろう。ワクチン接種が進むイギリスでは老若男女がパブで乾杯していた。日本でもあんな笑顔を早く見たい。