動画あり

熊本地震5年 進む鉄道復旧、名物のスイッチバックも健在

【動画あり】熊本地震5年 進む鉄道復旧、名物のスイッチバックも健在
【動画あり】熊本地震5年 進む鉄道復旧、名物のスイッチバックも健在
その他の写真を見る (1/4枚)

 観測史上初めて震度7を2回記録し、276人が犠牲になった平成28年4月の熊本地震は、14日で前震、16日で本震からそれぞれ5年となる。大分市と熊本市を結ぶJR九州の豊肥線は甚大な被害を受けたが、昨年8月に全線運転を再開。住民の足としてはもちろん、観光業の復興の支えともなっている。一方で立野駅(熊本県南阿蘇村)を起点とする第三セクターの南阿蘇鉄道は一部区間で不通が続いており、改めて被害の深刻さを浮き彫りにしている。

今も残る橋桁

 被災した主な交通インフラでは、大分市から熊本市までJR豊肥線とほぼ並走する国道57号も昨年10月に復旧。今年3月には崩落した阿蘇大橋(南阿蘇村)に替わる新阿蘇大橋が約600メートル離れた場所で開通し、残るは令和5年夏の全線再開を目指す南阿蘇鉄道のみとなった。

 阿蘇大橋を崩落させただけでなく、JR豊肥線や国道57号ものみ込んだ大規模な斜面崩壊は、平成28年4月16日の本震で発生。崩壊は長さ約700メートル、幅約200メートルに及び、流出した土砂の量は約50万立方メートルとされる。

 橋が架かっていた国道沿いの場所は現在、駐車スペースとなり、防災工事が施された斜面と、その下を通るJR豊肥線を見上げることができる。振り向けば阿蘇大橋の橋桁が、崖に引っかかったまま残されている。新しく開通し、観光名所になっている新阿蘇大橋の雄大な姿とはあまりに対照的で、自然災害の恐ろしさを感じざるを得ない。

真新しい敷石

 JR豊肥線は熊本県内の肥後大津-阿蘇間(営業キロ27・3キロ)が4年4カ月にわたって不通となっていた。区間内には険しい斜面を走行するために列車を2度方向転換させるスイッチバックがあり、昭和の時代に誕生した国鉄車両のキハ185、キハ47などのディーゼルカーが、車体を震わせながら急勾配を上る姿は鉄道ファンの名物となっていた。