朝晴れエッセー

85歳までできるかな?・4月11日

67歳を前に失業した。車に乗って営業に回る毎日から一転して自宅で過ごす日々。子供たちは家を出ており、夫と2人での暮らしを考える。夫婦2人合わせての年金暮らしだが、生活費の心配はない。

2人とも、数年前から毎月病院へ通い、毎日血圧の薬を飲んでいる。夫とともに老いていく今後、介護を受ける日も近づいてくる。

しかし、介護保険とは、どのような制度なのか、何一つ私たちは知らない。今後利用するときのために介護保険のことを知ろうと、介護ヘルパーの講習を受講することにした。

講習が終わり、介護ヘルパー資格を得た。講習でともに学んだ生徒の中に訪問介護事務所の社長がおり、ヘルパー不足の折から頼まれてそこで働くことになった。

弟に「介護するより、介護される歳なのに」と言われつつも、67歳から訪問介護ヘルパーとして忙しく働きながら、通信教育で学び、中卒の身でも『介護福祉士』に続いて、73歳で『介護支援専門員(ケアマネジャー)』資格も取得できた。

介護訪問先には、私より年上、同年代、年下とさまざまな人がいる。皆さん、私が行くと、待ちかねた様子で喜んでくださり、介護しながらの話し相手も楽しい。

私自身も2度の入院と手術を体験し、介護される側の気持ちも経験した。待ってくださる人がいると思い、退院後、1カ月で仕事に復帰した。

介護ヘルパーとして80歳まで働くことを目標としていたが、去年80歳の誕生日を迎えた。今は仕事量を考えつつ、85歳まで働けたらと思う。

谷阪千恵子 80 大阪府吹田市