未知の物理法則の証拠か 米研究所が発表

素粒子ミューオンの実験を行った米フェルミ国立加速器研究所の装置(同研究所提供)
素粒子ミューオンの実験を行った米フェルミ国立加速器研究所の装置(同研究所提供)

 宇宙や物質の成り立ちに関する素粒子物理学の基本法則では説明できない現象を捉えた可能性が高いとする実験結果を、米フェルミ国立加速器研究所が発表した。実験の正しさが確定すれば、未知の物理法則に基づく新たな素粒子や力が存在する証拠となり、ノーベル賞級の発見となる。

 研究チームはミューオンと呼ばれる電子の仲間の素粒子を加速器で作成。ミューオンが持つ磁石の性質の強さを超精密に測定したところ、素粒子物理学の基本法則である標準理論の予測値と合わないことが分かった。暗黒物質の候補である未知の素粒子などの影響を受けている可能性がある。

 標準理論を超える新たな物理法則の発見につながれば、宇宙や物質の根源的な謎の解明を目指す物理学に画期的な進歩をもたらす。

 今回の結果は米ブルックヘブン国立研究所が約20年前に測定した値とほぼ一致しており、両研究所のデータを統合すると、実験結果が正しい確率は99・997%。確定させるには99・9999%の正確さが必要で、さらに実験を続ける。