フィリップ殿下死去 エリザベス英女王の夫、99歳 - 産経ニュース

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フィリップ殿下死去 エリザベス英女王の夫、99歳

【ロンドン=板東和正】英王室は9日、エリザベス女王(94)の夫、フィリップ殿下(99)が同日朝、ロンドン郊外のウィンザー城で死去したと発表した。殿下は在位期間が英史上最長の女王を約70年にわたって、公務に帯同するなどして支え続けてきた。

殿下は2月16日、体調不良で入院し、持病の心臓疾患の処置などを受けた後、3月に退院、ウィンザー城に戻っていた。英王室は9日、「王室は世界の人々とともに冥福を祈る」との声明を発表した。

殿下は1921年にギリシャ王子の息子としてコルフ島に生まれた。その後、政変が起き、一家は亡命生活を余儀なくされた。

39年に英海軍に士官候補生として入隊し、第二次世界大戦に従軍。英BBC放送によると、日本が降伏文書に調印したときには東京湾の英軍艦で任務に就いていたという。

戦後に英国に帰化し、47年に即位前の女王と結婚した。52年に即位した女王との間にはチャールズ皇太子ら3男1女がいる。

世界自然保護基金(WWF)総裁を長く務めるなどし、環境保護や科学・スポーツ振興などに尽力。高齢のため、2017年に公務から退いた。単独で行った公務は2万2000件以上にのぼる。

最近は慈善活動や社会奉仕運動にも注力した。優れた技能を持つ若者を表彰して支援する「英国エディンバラ公国際アワード」を創設し、世界100カ国以上に普及させた。

1975年に女王ととも初来日。89年には昭和天皇の大喪の礼にも参列していた。公務の一環でたびたび訪日し、WWFの活動のため北海道や沖縄を訪れたこともあった。

英メディアによると、葬儀の日時や場所は未定。遺体はウィンザー城に近いフロッグモア・ガーデンに埋葬されるとみられる。女王は喪中、全ての公務を停止し、英議会下院では全ての議員が左腕に黒い喪章を着用するという。