フジHD外資規制違反、武田総務相「遺憾」 行政処分は行わない方針

 フジテレビなどを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(HD)が一時期、議決権ベースの外国資本の出資比率が20%を上回り、放送法の定める外資規制に違反していた問題で、武田良太総務相は9日の記者会見で、「過去に違反の事実があったことは遺憾」としつつ、同社の行政処分は行わない考えを明らかにした。同社が総務省に問題を報告した平成26年12月時点で、行政処分は行えないと判断したためだという。

 武田氏によると、26年に同社から外資規制違反について報告を受けた際、昭和56年の内閣法制局見解などを参考に、外資規制違反の状態がその時点で存在しないのであれば、認定の取り消しが行えないと判断したという。この判断について武田氏は「今も妥当だと考えている」とした。

 一方、総務省幹部への接待問題の過程で外資規制違反が発覚した放送関連会社「東北新社」については、子会社の衛星放送事業の認定の取り消しを決めている。対応の違いについて武田氏は「(東北新社は)当初の認定で外資規制に抵触していた」とした上で「本来であれば認定そのものを受けることができなかった点で大きな違いがある。総務大臣の職権で認定を取り消した」と説明した。

 フジHDは平成24年9月末から26年3月末の間、議決権の集計時に株式を相互保有する番組制作会社の持ち分を差し引く必要があったが、議決権に算入。このミスの影響で外資比率が20%以上になっていた。