寺村美穂粘りのV 2大会連続の五輪に「まずは一安心」

女子200メートル個人メドレーで優勝した寺村美穂=6日、東京アクアティクスセンター(代表撮影)
女子200メートル個人メドレーで優勝した寺村美穂=6日、東京アクアティクスセンター(代表撮影)

 泳ぎ終わった寺村の表情がパッと輝いた。電光掲示板で結果を確認すると、何度もガッツポーズ。女子200メートル個人メドレーを制して2大会連続の五輪出場を決め、「(前回の)リオデジャネイロ五輪が終わって、このためだけに頑張ってきた。まずは一安心」と笑顔がはじけた。

 驚異の粘りを見せた。日本記録を上回るペースで前半を折り返した隣レーンの大橋に、得意の平泳ぎで詰め寄った。150メートルを0秒1差の2位でターンすると、ラスト25メートル付近で逆転し、そのまま逃げ切った。

 昨年4月から鈴木陽二コーチの下で研鑽(けんさん)を積んできた。男子自由形の松元克央(セントラルスポーツ)とともに練習を重ね、苦手だった自由形を徹底的に強化した。最後の50メートルで追い抜かれる弱さと手を切り、「まだ強化の途中だが、少し成長したところ見せられた」と満足げに振り返った。

 東京五輪は集大成との位置づけ。出場権を獲得できなければ最後のレースとなる恐れもあった。五輪切符を勝ち取り、「あと3カ月、ガッツリと練習に取り組んでいって、本番では大橋選手と一緒に表彰台に乗れるようにしたい」。自信を持って2度目の五輪に向かう。(久保まりな)

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