再拡大の兆候、癒えぬ経済 自粛疲れで効果薄れ 緊急事態7日で1年

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再拡大の兆候、癒えぬ経済 自粛疲れで効果薄れ 緊急事態7日で1年
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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、政府の初めての緊急事態宣言発令から7日で1年。商業施設の休業要請や学校の一斉休校などの強力な対策で感染抑制を果たした一方、経済に打撃を与えた。飲食店に焦点を絞った今年1月の宣言再発令では感染者数が下げ止まり、解除前からリバウンド(感染再拡大)の兆候を見せるなど、宣言の効果と限界を浮き彫りにした。

 「最低7割、極力8割」。初の緊急事態宣言が発令された昨年4月7日、安倍晋三首相(当時)が強く求めたのは、人と人との接触機会の削減だった。宣言は新型コロナ特措法に基づくが、欧米のロックダウン(都市封鎖)のような罰則を伴う強制力はなかった。

 「3密」の回避や不要不急の外出自粛が叫ばれ、飲食店の営業時間短縮に加え、カラオケ店や映画館、パチンコ店など幅広い業種に休業を要請。宣言発令前の3月2日から全国の小中高校は一斉休校となり、プロ野球やサッカーJリーグ、文化イベントなども中止を余儀なくされた。

 宣言効果は絶大で街から人波が消え、全国の新規感染者数は全面解除の5月25日に20人となり、4月7日の377人から94・7%減った。ただ、経済へのダメージも大きく、消費は落ち込み、企業の倒産や解雇・雇い止めも相次いだ。

 この教訓から、政府は感染抑止と経済の両立に腐心。7月に観光支援事業「Go To トラベル」、10月に飲食業の支援策「同イート」を始めたが、旅行や会食機会の回復とともに感染者は増加に転じた。年末の忘年会、クリスマスの影響もあり、宣言再発令翌日の今年1月8日には全国で過去最多の7844人の感染者が確認された。