新潟・粟島浦村 島外への唯一の交通手段を返礼品無しのCFで守る(1/2ページ) - 産経ニュース

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新潟・粟島浦村 島外への唯一の交通手段を返礼品無しのCFで守る

新潟・粟島浦村 島外への唯一の交通手段を返礼品無しのCFで守る
新潟・粟島浦村 島外への唯一の交通手段を返礼品無しのCFで守る
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 新潟県の離島、粟島浦村が、新型コロナウイルス禍による乗客減で経営に苦しむ航路を守るため、クラウドファンディング(CF)で運営資金の寄付を募ったところ、わずか2カ月間で1500万円の寄付を集めることに成功した。村の担当者も「こんなに集まるとは思わなかった」と驚く。(本田賢一)

島の生命線

 粟島浦村は、同県北部の日本海に浮かぶ小さな離島「粟島」(周囲約23キロ)の自治体で、島全域が同村となっている。人口は約350人で、平成27年の国勢調査では約4割が65歳以上となっている。

 寄付を募ったのは、村が6割近くを出資する第三セクター、粟島汽船の粟島-岩船(同県村上市)航路。フェリーや高速船を使って運航している島外への唯一の交通手段で、村の生命線になっている。

 同村は常駐の医師がいない無医村で、村民は病気になると同汽船の船で新潟県本土の病院へ行くことになる。生活物資も全て本土の村上市からこの船で運んでいる。基幹産業の漁業と観光業を支えているのも船で、島で捕れた鯛(たい)、鰤(ぶり)、鮪(まぐろ)、真鱈(まだら)などはフェリーで同市に運ばれ、競りにかけられる。観光客を運ぶのもこの船だ。

1500万円突破

 その粟島航路はコロナ禍で経営に大きなダメージを受けた。昨年1年間に粟島を訪れた観光客(観光目的の乗船者数)は約7千人で、前年の約3分の1に落ち込んだ。「もともと村や国の補助金で何とかやりくりしてきた航路」(同村)だけに、そのインパクトは大きかった。

 村が航路の維持策を検討する中で浮上したのが、インターネット上で不特定多数から寄付を募るCFの活用だった。同村総合政策室の竹内徹真(てっしん)主任によると、「県からCFを活用してはどうかと提案され、昨年12月18日から2月19日まで寄付を募った」という。