衝撃事件の核心

架空FX取引で2億円 利用多いソフト悪用した周到手口 

関係先の口座を調べると、約690人から計約2億1千万円の振り込みがあった。いずれも詐欺の被害者とみられるという。

犯行に使われていたソフトは、正規のFX取引でもよく使われているもので、口座残高や取引状況などが手軽に確認できる。ソフトの運営会社とグループは無関係だが、庭瀬被告らは運営会社が契約した証券会社のみに配布するIDやパスワードを何らかの方法で入手。登録者に表示される口座残高などの数値を改竄(かいざん)し、証拠金を運用しているように見せかけていたとみられる。

グループがだまし取った証拠金は複数の口座を通じ、仮想通貨を購入して資金洗浄された後、現金化され米元被告に渡っていた。

登録業者か確認を

事件で男性が紹介されたライズリンクは、HPこそあるものの、投資会社としての実体はなく、男性が預けた証拠金も運用されていなかった。

金融庁は昨年8月、金融商品取引法で定められている同庁への登録をせずに、国内で金融商品を扱う取引への勧誘を行ったとして、ライズリンクに警告書を発出。HPでも公表した。同様に無登録で金融商品取引業を行ったとして、同庁が令和元年度に警告した業者は42社に上り、うち35社は海外を所在地としていた。

同庁は「無登録かつ海外に所在する業者との取引でトラブルが起きても、業者への追及は極めて困難」と指摘し、「まずは取引開始前に金融庁に登録しているか確認し、安易な儲け話には応じないでほしい」と注意を呼びかけている。(北野裕子)

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