ウイグル人元収容女性、性的暴行や虐待の実態を証言

 ズヤウドゥンさんは18年12月、釈放された。その後、カザフスタンに逃れ、20年に米国に渡った。現在は米ワシントンに住み、亡命を申請している。

 収容所を出てからも健康状態は悪化し、ワシントンに着いた直後に子宮摘出手術を受けた。ズヤウドゥンさんは「もう子供ができないという悲しみがあったが、身体に残った(性的暴行などの)悪夢が子宮とともに取り除かれたことで精神的に楽になった」と話す。

国際社会に向けて

 ズヤウドゥンさんが収容所での性的暴行や拷問を明かした英BBC放送の報道を受け、同自治区への調査団の受け入れを中国に求める声が高まった。

 ズヤウドゥンさんは、国連監視団による同自治区の調査に「大賛成だ」とした上で、中国は収容所を別の施設に変えるなどして「人権侵害の証拠を隠滅している」と懸念を示す。被害を突き止めるために現地の状況に詳しい人間が必要だとし、「われわれのような(収容所で被害に遭った)ウイグル人を調査に連れていってほしい」と訴えた。

 同自治区での人権侵害をめぐり、中国が欧米の制裁に対抗して発表した報復制裁について「相手を脅してコントロール下に置くのは、中国の常套(じょうとう)手段だ」と指摘。「欧米などは中国に強い姿勢で対応しなければならない」とした。

 中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は2月、収容所に「女性への組織的な性的暴行や虐待は全く存在しない」とBBCの報道内容を否定した。ズヤウドゥンさんは自身の発言を「真実だ」と強調した。