九州正論懇話会

八木秀次氏詳報 女系容認は「天皇制廃絶への道」

講演する麗澤大教授の八木秀次氏=3月30日午後、福岡市博多区
講演する麗澤大教授の八木秀次氏=3月30日午後、福岡市博多区

 福岡市博多区のホテル日航福岡で30日に開かれた九州「正論」懇話会の第148回講演会では、麗澤大学教授の八木秀次氏が「安定的な皇位継承策とは-皇位継承の歴史と原理について-」と題して講演した。皇位継承について、女系の容認は「天皇制廃絶への道だ」と断じ、天皇の正統性は「初代天皇以来の男系の血筋を継承していることに尽きる」と強調した。主な内容は次の通り。

 皇位継承には3つの問題がある。一つは皇位継承原因問題で、皇位継承を前の天皇の崩御に限定するか、譲位を認めるかだ。

 この問題は、1代限りの退位を容認した「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」によって一応の解決をみている。現在の皇室典範は、崩御でなければ皇位継承が行われない終身在位制をとっているが、上皇陛下に限って特例を認めた。

 皇室典範は退位を認めていないが、これは先例になる。特例法の制定は皇位の安定性を揺るがせたと考えている。

■100%の血統原理

 二つ目は、皇位継承資格問題だ。憲法では皇位は世襲のものとされており、皇室典範は、皇位は皇統に属する男系の男子がこれを継承するとしている。

 簡単にいうと男の血筋だけで継承し、対象をとにかく絞り込むということだ。男系継承は、一般の家の継承の仕組みとは全く違う。一般の家の継承は、財産継承なので、息子に能力がなければ、娘に婿を迎えて継がせる。財産継承では能力原理が働くが、皇位継承は100%の血統原理、血筋だけで決める。

 過去には8人10代の女性天皇が存在したが、男系女子が皇族以外と結婚して生まれた子供、つまり女系が天皇の位に就いた例は一つもない。女系が皇族になった例もない。

 天皇の地位は血統原理に立脚する。血統原理の意味は男系継承だ。男系継承が天皇や皇族の正統性の根拠であると考えられる。天皇はなぜ天皇なのかというと、初代天皇以来の男系の血筋を純粋に継承しているからだ。これに尽きる。皇族も同じだ。

 三つ目は、皇位継承順位問題だ。皇位継承は父子による直系継承が基本だが、男系に限って天皇の位に就ける人を絞り込んでいくと行き詰まることがある。つまり男子が生まれないということがあり、そこで何が行われたかというと、ほかの男系での傍系継承だ。