ファミマ 無人決済システムの実用化一号店を報道公開 - 産経ニュース

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ファミマ 無人決済システムの実用化一号店を報道公開

ファミリーマート店内での客の行動を、天井のカメラや商品棚センサーで把握し、決済レジに立つと自動で手に取った商品と合計金額が表示される=東京都千代田区(日野稚子撮影)
ファミリーマート店内での客の行動を、天井のカメラや商品棚センサーで把握し、決済レジに立つと自動で手に取った商品と合計金額が表示される=東京都千代田区(日野稚子撮影)

 ファミリーマートは、店内のカメラなどで客の商品選択を追跡してレジでの商品読み取り作業を不要にする「無人決済システム」を導入した次世代型店舗を31日、東京都内で開業する。コンビニ業界は新型コロナウイルス禍で人の動きが大きく変わり、オフィスや繁華街の立地店舗で苦戦が続く。ファミリーマートは今後、無人決済システムの導入で、人件費負担で収益を上げるのが難しかった小規模店舗の出店を加速させたい考えだ。

 30日に報道公開された次世代型店舗「ファミマ!!サピアタワー/S店」(東京都千代田区)は、JR東京駅隣接のビルの1階にあり、店舗面積は約55平方メートル、食品や日用品など約700種類を販売する。

 店内の天井に配置したセンサー付きカメラ48台と商品棚のセンサーで、入店ゲートを通過した客の動きを追跡し、手に取った商品を自動で記録。客が無人レジの前に立つと、選んだ商品と金額、合計購入代金が画面に即座に表示される。支払いは電子マネーなどのほか、利用者が多いことから現金にも対応した。店の事務所には従業員1人が常駐、年齢確認が必要な酒類の会計時にはレジ画面のカメラ越しに目視で年齢認証を行う。

 従業員が1人で済む今回の運営システムを店舗面積が取れない狭小店舗に導入し、これまで出店を諦めていた新たなマーケットを創出することで事業成長につなげる方針だ。加盟店が近隣で狭小店舗を新規出店して低コストで運用する道も開けるという。

 報道公開で、ファミリーマートの細見研介社長はシステム実用化について「コロナ禍で店舗スタッフとの非接触のニーズは急激に高まっている。店舗運営コストやオペレーション負荷軽減にも大きく寄与する」と話す。コロナ禍で住宅地の店舗は食品や日用品が巣ごもり需要で伸長するも、オフィス街での需要は在宅勤務による出社人数の減少とともに縮小したままだ。細見氏は「(今回のシステムを入れれば)都市部でも大きな効果が出ると予測している。これから短期間に立地を確保し、なるべく早く進めたい」との意向を示した。

 慢性的な人手不足による人件費高騰が加盟店利益を圧迫したこともあり、コンビニ各社は無人レジ店舗の技術開発を進める。セブン-イレブン・ジャパンは平成30年12月、NECと協業で無人レジで顔認証で決済できる実験店舗を設置。ローソンも令和2年2月、富士通との協業で、レジでの商品読み取りが要らない無人決済の実験店舗を開いた。両社とも協業先の事業所内で店舗オペレーションや客の利便性など検証を続けている。