朝晴れエッセー

じいじ、お願い!・3月30日

主人が天国に旅立って10年になる。亡くなった当時、孫は娘のところに2人だったが、息子が結婚して4人になった。

時々わが家にやって来る孫たちは、帰り際、仏壇に手を合わせる。

「何かお願い事があれば、じいじにお話ししたらきっと力を貸してくれるわよ!」と私が言ったことを覚えているらしい。

内容はおのおの、スイミング、珠算、英語の検定の昇級試験合格のお願いや、運動会の時期になると、速く走れるようにとのお願い。

2歳の孫は、仏壇前のおりんを力いっぱい鳴らして、お供えのお菓子を頂きますのお願い。

つい最近は、高校受験を控えた孫娘の第1志望校合格のお願いだった。

彼らの嘆願を、目を細め苦笑いしながら聞いている主人の黒縁メガネ顔が目に浮かぶ。

いろいろ注文されて、主人も忙しいだろうが、今のところ、だいたいの願いはかなっている。

日頃の労苦に感謝して、好物のビール1缶とこんにゃくの煮物をお供えした。

これからもまだまだ孫たちのお願い事の依頼は続くと思うので、天国で元気で? 頑張って家族皆にパワーを送ってね! じいじ!

新井喜代子 67 兵庫県川西市