半グレ「れっきとした反社会的勢力」

 利権を求めて、人や金が集う歓楽街を跋扈(ばっこ)する半グレ。近年はSNS(会員制交流サイト)上でも半グレとみられる集団による犯罪行為に対する勧誘があり、意図せず軽い気持ちで取り込まれてしまうケースもあるが、専門家は「れっきとした反社会的勢力であり、一度その烙印(らくいん)を押されると表社会では生きづらくなる」と警鐘を鳴らす。

 一般的に半グレは、暴力団の支援を受けながら違法なシノギ(資金獲得行為)を行い、暴力団に資金を上納するとされる。府警幹部は「半グレと暴力団の両者が共存共栄している状況があり、活動をますます活発化させている」と話す。

 ただ、暴力団とは異なり、組事務所などの拠点を持たず、暴力団を取り締まる暴力団対策法による規制も適用されない。さらに逮捕されても自ら名乗らないケースが多く、実態把握が難しいのが実情だ。警察庁は、全国の半グレの人数や検挙数について公表していない。

 一方で犯罪行為の悪質さは変わらない。大阪・キタ界隈で活動していた「ヤオウ」は、経営した複数のガールズバーなどで、飲食中にゲームと称して客に大量の酒を飲ませて酔わせ、キャッシュカードを盗むなどしていた。

 暴力団より垣根は低いとされ、近年はSNS上で特殊詐欺に加担する「闇バイト」が募集されるなど、半グレが関わっているとみられる犯罪が身近に横行している。反社会的勢力にくわしい龍谷大犯罪学研究センターの広末登・嘱託研究員は「新型コロナウイルスの影響で先が読めず、生活に困って犯罪行為に手を染め、半グレに取り込まれる人が増えるのではないか」と指摘。その上で「一度反社の烙印を押されると、表社会で生きにくくなる。烙印を押されることの大変さを周知すべきだ」と話している。

会員限定記事会員サービス詳細