大阪の病院、筋弛緩剤1本を紛失 大人1人分の致死量  

 大阪府羽曳野市の城山病院で、手術の麻酔などに使う筋弛緩剤(きんしかんざい)の瓶1本(10ミリグラム)がなくなったことが29日、病院などへの取材で分かった。筋弛緩剤は呼吸困難を引き起こす作用があるため毒薬に指定されており、1本で大人1人分の致死量があるという。現段階で瓶は発見されておらず、城山病院は大阪府警羽曳野署と藤井寺保健所に届け出た。

 城山病院によると、今月23日午後6時25分ごろ、院内の集中治療室に保管している筋弛緩剤の瓶1本が見当たらないことに病院職員が気がついた。院内を探し、職員から聞き取りを行うなどしたが、見つからなかったという。

 城山病院は盗まれた可能性があるとして、24日に被害届を同署に提出。同署が窃盗容疑で捜査している。城山病院は「多大な迷惑をかけることになり、心よりおわびする」としているが、筋弛緩剤の保管状況などについては「ノーコメント」としている。

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