「人流データ」を瞬時に解析…スマート街路灯が照らす未来

 実証実験は令和6年3月末まで。当面は電子看板やスピーカーで、時間帯や通行人の属性に応じた情報発信ができる。市では来客予想に基づいたイベントの集客、にぎわいづくり、フードロス削減など民間事業者へのデータ提供を想定しているが、「人流データがどのように使えるか、NECと検討していきたい」としている。

府内各地で計画

 将来的に街路灯が普及し、広範囲にわたって設置されると、データの収集には好都合だ。事業者は街路灯のLED照明への切り替えを見据え、ネットワークによる照明の一元管理や防犯カメラ、通行状況分析などの機能を付加した製品の開発を進めている。

 京都府木津川市は平成29年、全国で初めて防犯カメラを連動させた街路灯でスマート化の実証実験を行った。

 大阪府は昨年9月、公民共同でスマート化プロジェクトを進めるため、「大阪スマートシティパートナーズフォーラム」を設立した。フォーラムには、自治体や企業、大学、非営利組織、経済団体など245団体が参加。3月25日に発表されたスマート化プロジェクトによると、企業などが持つIoT(モノのインターネット)技術などを活用し、地域の産業や交通、健康などの向上を図る実証実験が府内各地で計画されている。

スーパーシティ構想

 スマートシティーの取り組みをめぐっては、欧米やアジアの各都市で積極的な投資や開発競争が進むのに対し、日本は後れを取ってきた。AIやスマートフォンから得られるビッグデータなど新たな技術が生まれていることから、政府は2030年頃に実現される未来社会「スーパーシティ」構想を打ち出し、先行モデルとなる自治体を4月にも指定する。

 あらゆる分野の先端技術を組み合わせ、便利で住みやすい都市へ-。今回の実証実験はその足掛かりとなりそうだ。

会員限定記事会員サービス詳細