中国、豪ワインに制裁関税

 中国商務省は26日、オーストラリア産ワインに対し、反ダンピング(不当廉売)の制裁関税を課すことを正式に決めたと発表した。オーストラリアのテハン貿易相は27日、これに対抗し世界貿易機関(WTO)への提訴を検討する意向を表明。新型コロナウイルスや人権問題をめぐり両国の溝が深まる中、関係が一層緊張しそうだ。

 中国はこれまで臨時の制裁措置を取っており、28日から制裁関税を正式に適用する。ワインが不当に安く販売され、国内産業が損害を被ったとした。同時にワインに対し補助金が出されているとも認定した。二重課税を避けるため、相殺関税は課さない。

 中国は新型コロナの発生源調査をめぐりオーストラリアに強く反発。昨年8月に同国産ワインの調査を発表し、11月から臨時の反ダンピング措置を実施。12月には臨時の相殺関税も課していた。(共同)

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