埼玉に「お一人様限定キャンプ場」 コロナ禍で苦境の宿泊施設、アウトドアに活路 - 産経ニュース

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埼玉に「お一人様限定キャンプ場」 コロナ禍で苦境の宿泊施設、アウトドアに活路

「お一人様限定」のキャンプ場は、周囲が林に囲まれており静かな時間を過ごすことができる=埼玉県越生町(ニューサンピア埼玉おごせ提供)
「お一人様限定」のキャンプ場は、周囲が林に囲まれており静かな時間を過ごすことができる=埼玉県越生町(ニューサンピア埼玉おごせ提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大長期化に伴い、「密」を回避できるレジャーとしてキャンプが注目を集める中、埼玉県越生町に「お一人様限定」のキャンプ場がオープンした。本業で苦戦を強いられる宿泊施設が新たな収益源として開設した。地元では新たな観光資源の登場に期待感が高まっている。

 キャンプ場は、宿泊施設「ニューサンピア埼玉おごせ」が敷地内に開設した。同施設によると1人客専用のキャンプ場は全国で初めてという。

 「一人の時間をぜいたくに堪能する」というコンセプトにこだわり、友人や知人が連れ立って申し込むことは禁止した。エリア全体の定員は20人で、1人当たりの区画は15メートル四方と他のキャンプ場に比べて格段に広い。利用料金は税込みで1泊2530円。

 利用者からは「ファミリー向けのキャンプ場を一人で利用すると奇異の目で見られることもあったのでありがたい」「ずっとこんなキャンプ場を求めていた」などの声が寄せられているという。

 ニューサンピア埼玉おごせは、コロナ禍で宿泊業が苦境に陥り、昨年1年間の売り上げは前年の5割以下にまで落ち込んだ。

 業績の回復を目指そうと新規事業を模索する中で、「密」が生じにくく感染拡大が続く中でも安定した客足が見込めるキャンプ場が案として浮上した。さいわい、敷地内に使用していなかった土地があったことから、余分な木を伐採したり落ち葉を撤去したりして今月20日にオープンにこぎつけた。

 これまでに約20人が利用しており、4~5月は30件以上の予約が入っている。松坂洋樹営業課長は「予想を上回る勢いで予約が来ており、正直びっくりだ」と驚きを隠さない。

 新たなキャンプ場の誕生に地元の観光関係者も熱い視線を注ぐ。越生町産業観光課の担当者は「町に新たな魅力が加わったことは大歓迎だ。キャンプをきっかけに、町内のさまざまな観光名所を訪れてほしい」と話している。

(竹之内秀介)