「茨ひより」に続け! 埼玉県、Vチューバーで魅力発信へ

 埼玉県はアニメ調のキャラクターでインターネット動画を配信する「バーチャルユーチューバー(Vチューバー)」を活用した観光振興に着手する。公募で選ばれたVチューバーを「埼玉バーチャル観光大使」(仮称)に任命し、新しい切り口で観光情報の発信を図る。

 Vチューバーは主に若者の間で人気が高く、登録者数が100万人を超す投稿者も多い。茨城県が平成30年に全国に先駆けて県公認Vチューバーを発表したのを皮切りに、自治体でもVチューバーをPRに活用する例が増えている。

 今回の事業は、Vチューバーに埼玉県内の観光地を紹介してもらい、若者を中心に埼玉ファンを増やすのが狙い。県観光課によると、他の自治体がVチューバーを活用する際は行政が自前でキャラクターを作るケースが多いが、埼玉バーチャル観光大使の場合は公募でVチューバーを選ぶのが特徴という。今年の夏までに募集を始め、来年度中に5本程度の動画を公開する予定だ。

 想定している選考の流れは、まず1次審査でキャラクターが自治体の観光PR活動に適しているかどうかという観点で、候補を絞り込む。2次審査では実際にPR動画を作成してもらい、インターネット上で人気投票を実施するほか、アニメ業界やメディア業界の専門家による選考も行う。これらの選考を経て最優秀候補に選ばれたVチューバーを「埼玉バーチャル観光大使」に任命する。

 他の自治体に先駆けてVチューバーを起用した茨城県によると、公認Vチューバー「茨(いばら)ひより」が登場してから、動画投稿サイトで県公式アカウントの再生回数が急増。茨ひよりによる経済効果を広告費に換算すると、約4億9300万円(平成30年8月~昨年12月)に達するという。

 埼玉県観光課の担当者は「従来の県の観光PRは若者にメッセージが届きづらいという課題があった。Vチューバーを起用することで新たな層に埼玉の観光地を知ってもらい、将来県内に足を運ぶきっかけになれば」と期待を込めている。

(竹之内秀介)