静岡知事「リニア工事に黄信号」

走行試験が進むリニア中央新幹線=山梨県笛吹市御坂町竹居(渡辺浩撮影)
走行試験が進むリニア中央新幹線=山梨県笛吹市御坂町竹居(渡辺浩撮影)

 リニア中央新幹線の静岡工区工事に伴う山梨県側への水流出問題で、JR東海が流出する同量を県内に戻すには最長20年かかるとの見通しを示したことについて、川勝平太知事は23日の定例会見で「総合すると南アルプスのトンネル工事には黄色信号がともった。10年以上20年近くかけて戻すのは非現実的だ」との見解を示した。

 川勝知事は「水質はどうなるのか、ためる場所をどう準備するのか。JRは山梨側に大きな負担を強いることになる」と指摘。その上で「この工事が極めて厳しいという認識を持っている。工事自体に黄色信号がともった」と、この水の戻し方では着工は認められないとの認識を示した。

 県は大井川の水量減少対策として、工事でのトンネル湧水の全量を大井川に戻すよう求め、JR東海は対応を約束している。同社は流出は不可避だとし、代替策として、山梨県側への流出を予測する最大500万トンと同量を、作業用トンネル貫通後に県内へ戻すと提案。ただ国の有識者会議が行われた22日、「12~20年かかる」と明らかにした。