克行議員初の被告人質問

(1)「結婚20年」「案里の当選得たい気持ち、なかったとはいえない」

 《これまでの全面的な対決姿勢が嘘のように、選挙運動の全体を取り仕切る「総括主宰者」であることもあっさりと認めた克行被告。これまでの公判の中で、現金を受け取ったとされる100人のうち実に94人が買収を認めたことも、影響しているのだろうか》

 弁護人「(公判の)冒頭では否認し、他は争わない。その理由は」

 克行被告「1つには、検察の供述調書を前提とした公訴事実そのものを私がすべて認める、これはとても、あの夏、春から夏にかけて…」

 《ここまでよどみなく話し続けていた克行被告だが、ここで少しの間が空いた》

 克行被告「実際に何が広島県で行われていたのか、その真実と私の真意とはかけ離れている。すべてがお金をささげた行為、選挙買収であったと断じられることについて、政治家として到底受け入れることができなかった」

 「もう1つは、100人といわれるお金を渡した人、金額、場所、狙い、関係性すべてが100通りの事情があります。十把一絡げに一括して、選挙買収であると断ぜられることも納得できなかった」

 「この法廷で、検察の証人尋問、弁護側の反対尋問がたくさんの方に対して行われてきました。この法廷での議論をもとに、何が真実であったか裁判長はじめ、みなさまに知ってもらいたい」

 弁護人「当初、争うことにいたった理由は。案里前議員のことも考えたのか」

 《克行被告は水を口に含み、外していたマスクをつけると、やや間を置いてから、再び口を開いた》

 克行被告「えー、来月で私たち夫婦は、結婚してちょうど20年になる。長年にわたり苦楽を妻とは共にして、参りました」

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