「児相、市町村、警察が全件共有を」NPO法人が福岡県市などに要望書

 福岡で虐待や無理心中など子供が犠牲になる事件が相次ぐ中、東京のNPO法人「シンクキッズ-子ども虐待・性犯罪をなくす会」(代表理事=後藤啓二弁護士)が、福岡県と福岡市、北九州市に対し「児童相談所(児相)と市町村、警察の情報共有と連携しての活動を求める要望書」を提出した。

 要望書では「大阪府、愛知県、埼玉県、神奈川県、沖縄県など全国の半数近くの道府県・政令市で児相と警察の(虐待情報の)全件共有と連携しての活動が実現し、4月からは大阪市と堺市で実施される」とした上で、「依然として警察への情報提供を一部に限定したままの福岡県、福岡市、北九州市では児相が警察と情報共有の上で連携して活動していれば救えるはずだった(虐待死などの)事件を引き起こしている」と指摘。児相と市町村、警察の虐待案件の情報の全件共有を求めた。

 4回目となる今回の要望の背景には、福岡などで子供の命が奪われる事件が相次いでいることがある。

 同県篠栗町で昨年4月に男児=当時(5)=が餓死した事件では、母親と知人の無職女が逮捕され、23日に保護責任者遺棄致死罪で起訴された。福岡、鹿児島で子供計3人の遺体が見つかった事件も起き、福岡県警は父親が無理心中を図ったとみている。同県田川市では無職女性とその子供3人の遺体が見つかり、これも無理心中とみられている。こうした事件の多くで虐待を含む相談が関係機関に寄せられたが、連携不足などから、幼い命を救うことができなかったと指摘される。

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