【思ふことあり】スポーツジャーナリスト・増田明美 的外れな告げ口に対抗を(2/2ページ) - 産経ニュース

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思ふことあり

スポーツジャーナリスト・増田明美 的外れな告げ口に対抗を

侮辱された(と第三者が言っている)渡辺直美さんは以前、子供向けのバラエティー番組内で、ダンス&ボーカルデュオ「ピッグ☆レディ」を結成している。骨付き肉を思わせるハンドマイクを持ち、かわいらしいブタの鼻を着けた「ぽっちゃりデュオ」だった。

名前は1970年代に絶大な人気を誇った「ピンク・レディー」をもじったのだろう。「太っていることは決して悪くない」と、ぽっちゃり女子にエールを送る歌をうたっていた。それは面白くて勇気をもらえる内容だった。

エンターテインメントの世界で活躍する渡辺さん本人が寄せたコメントの全文を読むと、侮辱されたとは思っていないのも分かる。

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告げ口には、正義感で行う場合と、個人的な恨みで他人を陥れようとするものの2種類があると思う。後者は最悪だ。会社、PTA、趣味のサークルなど、どの世界においても告げ口をする人のことを尊敬できないと思う。人の悪口を第三者にコソコソ話すことは、最も嫌われる行為の一つだ。

今回、世界に恥をさらしてしまったのは、的外れな告げ口を大々的に取り上げた日本のメディアではないだろうか。そして、理不尽な批判に組織委員会はピシっと正論で対抗してほしかった。

過去の歴史から見て、告げ口によって事態が好転したことはないだろう。韓国歴史ドラマをよく見ているが、王宮での権力争いは告げ口が主役だ。「王様、彼は謀反を企てております」。で、名君になるべき若者が失脚する。

ドラマでない日本の社会で、告げ口文化が社会を萎縮させているのが怖くて、悲しい。