東日本高速道路の有識者委員会は19日、東京都調布市の東京外郭環状道路(外環道)トンネル工事現場近くで起きた道路陥没の報告書をまとめた。陥没はトンネル掘削の施工が要因とし、地表部の監視強化など再発防止策を提言。陥没箇所付近の地盤補修は2年程度かかるとした。同社は「補修を最優先に考える」とし、掘削再開時期の見通しは示さなかった。
現場ではシールドマシンと呼ばれる大型掘削機を使い、地下40メートルより深い「大深度地下」を掘り進めていた。報告書は陥没原因について、特殊な地盤でカッターが回転不能となり、特別な作業を行った結果、土砂を過剰に取り込み地盤が緩んだと結論付けた。
再発防止策では、地盤の追加調査や掘削中と完了後の地表モニタリング、取り込む土砂量の管理強化が必要とした。
陥没は昨年10月、調布市の道路で確認。付近では空洞も見つかった。