宣言解除 野党は時期尚早と反発 立民・枝野氏「第4波なら内閣総辞職で済まない」与党は歓迎

新型コロナウイルス感染症対策本部で1都3県へ発令中の緊急事態宣言を21日を期限に解除することを表明する菅義偉首相(手前から2人目)=18日午後、首相官邸(春名中撮影)
新型コロナウイルス感染症対策本部で1都3県へ発令中の緊急事態宣言を21日を期限に解除することを表明する菅義偉首相(手前から2人目)=18日午後、首相官邸(春名中撮影)

 政府が首都圏1都3県に発令している緊急事態宣言を21日で解除することについて、与党は冷え込んだ経済の回復などを期待して歓迎する一方、立憲民主党などの野党は感染拡大の「第4波」を招く恐れがあるとして反発した。新型コロナウイルス感染の行方は菅義偉(すが・よしひで)内閣の支持率も左右するだけに、今後の政局にも影響を与えそうだ。

 「変異株も確認されているので気を緩めてはいけない。経済を戻しながらアフターコロナの状態に持っていけるように頑張っていきたい」

 自民党の河村建夫元官房長官は18日の二階派(志帥会)会合でこう述べ、経済の再生に意欲を示した。

 下村博文政調会長は鳥取県の平井伸治知事と面会。平井氏が、2回目の緊急事態宣言の対象から外れた32県知事の総意として、観光支援事業「Go To トラベル」の段階的再開を求めたのに対し、下村氏も「早速来週動く必要があるのではないか」と応じた。

 ただ、感染が再拡大すれば政府・与党への不信は強まりかねない。岸田文雄前政調会長は岸田派(宏池会)の会合で「感染を押さえ込む方向に物事を進めることができるかが重要だ。政府にはしっかりと説明責任を果たしてほしい」と注文をつけた。

 一方、立民や共産などは、解除は時期尚早として首相への批判を強めた。立民の枝野幸男代表は18日の衆院議院運営委員会で、東京都や埼玉県ではリバウンド(感染の再拡大)が始まり、変異株も拡大していると指摘。「解除を強行して『第4波』が生じた場合、内閣総辞職では済まない大きな政治責任が生じる」と牽制した。

 立民は対案として「ゼロコロナ戦略」を掲げている。手厚い支援を行いながら検査やゲノム(全遺伝情報)解析の拡大、水際対策の徹底などで感染を封じ込め、リバウンドを防ぐ-との内容だ。枝野氏は同戦略の採用を求め、事業者への持続化給付金再給付などの支援を重ねて求めた。

 首相は「一日も早く収束に全力を尽くすことが私の責任」などと答えたが、枝野氏は質疑後、「覚悟がないことが明らかになり残念だ」と記者団の前で批判した。

 共産党の志位和夫委員長も18日の記者会見で「状況から見て、今解除するのは反対」と語り、事業者や医療機関への支援充実を求めるなど、立民と歩調を合わせた。