東芝の臨時総会でファンド提案可決、経営かじ取り難しく - 産経ニュース

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東芝の臨時総会でファンド提案可決、経営かじ取り難しく

東芝は18日に東京都内で臨時株主総会を開き、筆頭株主の投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントの株主提案を賛成多数で可決した。エフィッシモは、東芝が昨年7月に開いた定時株主総会の運営に問題があったなどとして、第三者として調査に当たる弁護士3人の選任を要求。東芝は他の株主に反対を呼びかけたが、株主にノーを突きつけられる異例の結果となった。

可決を受け、弁護士の前田陽司氏、木崎孝氏、中村隆夫氏が調査を実施、6月開催予定の定時総会で結果を報告する。臨時総会では米ファラロン・キャピタル系のチヌーク・ホールディングスも資本政策を変更する際に株主の了承が必要とする定款の新設を求めていたが、こちらは必要な賛成が得られず否決された。

午前10時に始まった総会は1時間10分で終了した。70代の男性株主は可決について「いいことだと思う。不明朗なことがまかり通るのはおかしい」と語った。

一方、東芝は「(弁護士の調査に)誠実に協力し、引き続き経営の透明性の一層の確保を図っていく」とのコメントを発表した。

昨年7月の定時総会では、期日である総会前日までに届いた議決権行使書の一部が無効とされた。総会運営の代行業務を受託した三井住友信託銀行は集計時間を確保するため、郵便局との取り決めで通常よりも1日早く郵便物を受け取っていたが、総会前日に届いた分は本来の受取日である総会当日の受け取りとして処理していたためだ。

エフィッシモの代理人は臨時総会で「依然として1000~1600通(の議決権行使書)が未集計になっている可能性がある」と指摘。一方で「株主数十社に質問し、(会社側の役員選任案に反対しないよう)何らかの圧力があったと確認している」と述べた。

これに対し会社側は「集計作業には関与していない」「社外取締役4人で構成された監査委員会による調査を行ったが疑惑は見つからなかった」などと説明してきたが、株主の十分な理解を得られなかった。

総会ではエフィッシモのような「物言う株主」をはじめとする株主が提案する例が増えているが、会社側の反対を押し切るのは珍しい。ガバナンス(企業統治)への信頼が揺らぐ中、経営陣は株主との対話を含めて難しいかじ取りを迫られそうだ。(井田通人)