朝晴れエッセー

甲子園出場へ!・3月17日

「長崎県の離島の高校が甲子園へ!」

今までと違う日常を送る日々に、驚きのニュースだった。離島の高校とはまぎれもなく私の母校である。これは現実なのだろうか?と自問自答が目まぐるしく行きかったが、現実を実感しうれしさがこみあげてきた。

島を出て、学校、就職、結婚を経て、現在暮らす神奈川での生活も半世紀以上になる。出会う人に出身地を聞かれて「長崎県~」と答えると、ほとんどの人が観光地の長崎市と解釈する。

そのつど生まれ育った島について、地図によっては載ってないこともある小さな島だけど、高校もあって、あの頃は佐世保まで船で1時間かかったこと、今はジェット船で25分、むかしは炭鉱の町で~などの説明をしたものだった。

そんな島の高校が甲子園に行く! 「生きている間にこんなことってあるんだ~!」と!

生まれ育った島や、楽しく若かったあの頃が頭をよぎる。石炭産業の衰退とともに人口は徐々に減少し、入学時は9組まであったと記憶しているが、卒業時には5組にまで減少していた。

それぞれの事情や新しい生活を求めて家族とともに島を去り、多分全国に散らばっている卒業生や同級生は、会ったこともない大崎高校野球部員たちの快挙を、心から喜び応援の万歳を送っていることだろう。

まだ収束の見えないコロナ禍のなか、大会が開催されることを心から願っている。

下田敏恵 73 神奈川県厚木市