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女子エアピストル10メートルで東京五輪出場を目指す新潟県警の折谷未来(みき)さん(27)が、19日から行われる最終選考会を前に、本番を想定した練習を行っている。2月の東京五輪選手指定記録会では、他の五輪代表候補を抑えて1位に。調子は上向きで「あす試合があっても大丈夫な状態」という。(本田賢一)
大一番に強い
折谷さんは同県南魚沼市出身。地元の県立八海高校を卒業後、平成25年4月に県警に入り、28年春、警察学校での拳銃訓練で優秀な成績を収め、特別訓練員に選ばれた。射撃経験は全くなかったが、約半年後の同年11月に行われた全国警察拳銃射撃競技大会の女子エアピストルでいきなり優勝し、令和元年秋の茨城国体では準優勝に輝いた。
県警で監督を務める近藤弘明警部補は、折谷さんの強さを「大一番の大会で自分の力を出し切れること」と語る。
同年11月に行われた東京五輪代表第1次選考会は1位で通過。昨年3月末に予定されていた最終選考会を勝ち抜けば五輪への切符が得られるはずだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で東京五輪は1年延期され、最終選考会も延期になった。
1年延期はプラス
折谷さんにとって1年の延期期間はプラスになったという。
「他の選手と比べ経験値が足りないのが課題でしたが、この1年、試合のつもりで練習を重ね、選手としての引き出しが増えたように思う。例えば試合中に不安になったり、マイナス思考になったりした際、意識をこれから撃つ一発に集中し直すことが以前よりできるようになった」(折谷さん)