韓国BTSの世界戦略 グラミー逃すも米国で存在感

 そうした映像から伝わるメッセージ性が「ARMY(アーミー)」と呼ばれるBTSファンに広く受け入れられたようだ。SNSなどを介して、応援しようという気持ちがさらに高まる好循環を生み出している。

国際性とアイデンティティー

 グラミー賞にノミネートされた楽曲は、K-POPグループとして初めて米ビルボードのシングルチャートで1位を記録した「Dynamite(ダイナマイト)」。英国の作家が手がけたポップス曲で、歌詞は英語だ。「これまでBTSの魅力が分からないと言っていた人たちからも、『Dynamite』を評価する声が聞かれた」と今泉さん。一方、「Dynamite」の次に出した楽曲は、韓国語のバラード。国際性を持ちながらも、韓国内のファンに向けたサービスもきめ細かい。

 欧米では近年、マイノリティーに光を当てる流れがますます大きくなっており、多様性が重視される中で、アジア発の文化が評価される局面は今後も増えそうだ。

 今泉さんは「日本の音楽がグラミー賞に食い込んでいないわけではなく、毎年のようにあらゆる部門にノミネートされている」と話す。ただ、BTSのようにヒットチャート上位に入るのは難しいのが実情だ。今泉さんは「国内でビジネスが成り立つ日本とそうでない韓国では、自分たちで扉を開いていこうとする積極性が異なる」と話している。

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