花田紀凱の週刊誌ウオッチング

〈813〉被災地取材続けてきた櫻井翔クンの覚悟

東日本大震災から10年を迎えた被災地の様子。(左から)岩手県陸前高田市の墓地、宮城県石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園で行われた石巻市慰霊碑除幕式、福島県いわき市の薄磯海岸
東日本大震災から10年を迎えた被災地の様子。(左から)岩手県陸前高田市の墓地、宮城県石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園で行われた石巻市慰霊碑除幕式、福島県いわき市の薄磯海岸

今週、どうしても読んでいただきたいのは『ニューズウィーク日本版』(3・16)だ。

「嵐」のメンバーであり、日本テレビ『news zero』のキャスター、櫻井翔クンが寄せた「東日本大震災から10年 いま伝えたい『3・11の記憶』」。

平成23年の大震災発生以来、毎年被災地の取材を続けてきた、ひとりの青年が、何を見て、何を感じたか。9ページにわたる長いリポートだが、一気に読んだ。

〈あの日から10年。取材の数だけ出会いがあり、出会いの数だけ悲しみがありました。悲しみ、悔しさ、そして「あの日の絶望」に、時に押しつぶされそうになることも少なくありません。

取材した方の背中が見えなくなった後。その扉が閉まった後。そして車に乗り込み、被災した町が車窓を流れゆく時に。奥歯をかみ締めながら涙したことが何度あったことか。もうこれ以上悲しい話は聞けないと、被災地へ行くことをためらう日が何度あったことか〉

それでも櫻井クンはこう書く。

〈私は、伝え続けたいと思います。

現状を伝え、社会へ訴え、変化を望む。そんなことはできなかったとしても。こんなに笑顔になったよ。こんな笑顔の未来が待っていたよ。ただそれだけでも伝えることができるのなら〉

同誌記者、小暮聡子さんのルポ「『海と生きる』日本が震災から得た未来」も併せて、ぜひ。同誌、今週号は櫻井クンの表紙もあって売れ行き絶好調。

それにしても他の週刊誌になぜこういう企画ができないのか。スキャンダルを追うばかりが週刊誌ではないはずだ。

この後に『週刊文春』(3月18日号)を開くと、「『離婚の決意は変わらない』福原愛『モラハラ』『不倫』全内幕」「芸能プロ女社長が未成年女優に強要する『夜のダブルベッド』」。

『週刊新潮』(3月18日号)はワイド特集で「変な噂 悪い噂」。

ほんとにガックリ来る。

『新潮』では「我が子を餓死させた母親への洗脳支配『ママ友』の『創価学会』」が『新潮』らしい意地の悪いスクープ。

(月刊『Hanada』編集長)

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