米マイクロソフト、記事使用料法案を支持 「競争の欠如」が報道に打撃

12日、米下院で証言するマイクロソフトのスミス社長(ロイター)
12日、米下院で証言するマイクロソフトのスミス社長(ロイター)

 【ワシントン=塩原永久】米マイクロソフト(MS)は12日、米議会の公聴会で、報道機関がIT大手に記事使用料を求める交渉をしやすくする法案を支持する立場を示した。超党派議員が同日までに法案を提出したのを受け、MSのスミス社長は「報道の未来がかかっている」と法案成立に期待を示した。

 下院反トラスト(独占禁止)小委員会のシシリン委員長らが10日、報道機関がIT大手と団体で交渉できるようにする「ジャーナリズム競争・保護法案」を上下両院に提出した。報道機関を独占禁止法の適用除外とし、記事を転載して広告収入を得るグーグルやフェイスブックなどへの交渉力を高めて、記事対価を要求できるようにする。

 同小委が開いた公聴会でMSのスミス氏は、グーグルがオンライン広告市場を支配し、「競争が欠如していることが問題の一端だ」と指摘。広告収入を減らして経営を悪化させた地方紙を中心に苦境に陥っている現状に危機感を表明した。

 さらに同氏は、IT大手と報道機関による交渉を義務付けたオーストラリアの法律を念頭に、議会がより強制力のある対応を検討すべきだとの考えを示した。

 公聴会で米ニュースメディア・アライアンスのチャバーン最高経営責任者(CEO)は、ニュース閲覧の「入口」になったグーグルやフェイスブックが、「いつ、どのニュースを読者にみせるか」の全権を握っているとして、報道が脅かされていると懸念を示した。