浪速風

「震災10年」思いを巡らす温かさ

加藤久強化育成本部長(京都サンガF.C.提供)
加藤久強化育成本部長(京都サンガF.C.提供)

東日本大震災の発生から10年が経過した。一つの節目には違いない。だが、東北の被災者に寄り添う活動を続けてきた加藤久さんは「身近な人を亡くしたり、家を失ったりした人たちの心の傷は深い。何年たっても、簡単に癒やされるものではない」と実感を話す

▶宮城県利府町出身の加藤さんはサッカー日本代表で活躍。Jリーグの京都サンガなどで監督を務めた。震災後すぐに被災地に入って支援活動を始めたが、「目の前の現実は、あまりにも衝撃的だった」と振り返る。失われたものの大きさを知る中で「できるのは被災者とつながり、寄り添うこと」と思うようになった

▶多くの関西圏の人にとって、東北は縁遠い土地かもしれない。だが、現在は京都サンガの強化育成本部長を務める加藤さんは、こう訴える。「気持ちは阪神大震災の被災者と同じ。思いを巡らせてほしい」。遠く離れていても、想像力を働かせて寄り添う。そんな温かさが、求められている。