4月から税込み価格表示義務化 ユニクロ、吉野家 各社対応急ぐ

 令和元年10月の消費税率引き上げ時に導入された、税抜きの「本体価格」のみの表示を認める特例が今月末で終了する。本体価格のみの表示を続けてきた企業は対応を急ぐ一方、価格競争の激しいスーパーや外食業界では多くが税込み価格と本体価格の併記で対応。価格表示は買い物客の心理に大きく影響するだけに、顧客離れにつながらないよう工夫を凝らす。

 「ユニクロは、全品おトクな価格へ」。4日の新聞各紙にカジュアル衣料品店ユニクロの全面広告が出された。これまで表示してきた本体価格を12日からそのまま税込み価格にする。約9%の実質値下げで、グループブランドのジーユーも同様の対応をとる。

 運営するファーストリテイリングは「生活に密着したブランドとして、よりユニクロを身近に感じてもらうため」と説明する。

 税込み価格表示は会計時の支払額が一目で把握しやすくなるのが利点だ。ただ大型店などで商品の価格表示を入れ替えるのは時間がかかる。ニトリは昨年末から順次入れ替えを進めているが、「3月中は価格表示が混在する」という。

 一方、特例終了後も税込みと本体価格の併記は引き続き可能だ。競合より割高感を出したくないスーパーは併記が主流で、「値札を張り替える負担はあまり生じないだろう」(スーパーの業界団体)という。また店頭表示などで税込み価格が一目で分かれば支障がなく、取引先の多い百貨店は店頭表示を税込み価格に切り替えつつ、商品に付けられた値札は順次入れ替えを進める方針だ。

 本体価格のみを表示してきたチェーンも少なくない外食業界では、牛丼チェーン大手の吉野家が3月からメニューなどの価格表記を「本体価格+税」から税込み価格との併記に切り替えた。大手ファミリーレストランもメニュー改定に合わせて併記への切り替えを進める。スターバックスコーヒーは、ドライブスルーなどを除き、店舗では店内飲食時の税込み価格のみを表示する。担当者は「視認性など来店客の利便性を重視して検討した」と話す。

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