「教訓を今に」陛下、研究でも被災地に寄り添われ 11日に初のお言葉

 「これからも大切にしてください」。即位を翌年に控えた30年6月、陛下は日本最古の津波碑とされる「康暦(こうりゃく)の碑」(徳島県)を私的に訪れ、担当者に声をかけられた。「日帰りでも」と強い希望で実現した訪問で、陛下は津波の教訓を伝える古文書や、南海トラフ巨大地震に備えた津波避難タワーも視察された。

 教訓を今に-。研究者としての視点は即位後、天皇として災害に向き合うご姿勢に通じる。「過去のこととしてではなく、現在も続いていることとして考える必要がある」。今年2月の誕生日会見でも、震災の記憶を「今」に重ねることの重要性を指摘された。広木氏は「経験が今にどう生きるかを考え、災害に遭った先人の心を感じ取ることで、今の被災者にも寄り添われている」と話す。