震災10年

生き抜いて強く逞しく 砲丸投げ・佐藤征平、亡き父に誓う「日本一」 

 この10年で体重は約40キロ増えた。100キロ程度だったベンチプレスの数値は、265キロになった。高校時代13メートル70だった自己記録は18メートル20まで伸び、大学の同期の中村太地(ミズノ)が持つ日本記録まで65センチ差に迫っている。

 日本選手権は2018年から3年連続で3位。6月の日本選手権にかける思いは強い。震災から10年の節目。「(心身が)ハマると1メートルくらい伸びる」という体幹の強さを使ったグライド投法で、日本人初の19メートル超えを狙う。

 震災は人生を変えた。震災がなければ、今の自分はいないと思う。被災地への思いと、たくさんの応援を乗せた砲丸が、大空へ向かって勢いよく飛んでいく。胸の中でそっと語りかける。「親父、成長しただろ。日本一になるからな」

(運動部 西沢綾里)