【スポーツが未来を変える】卒業生が発する感謝の言葉 川合英之教授(1/2ページ) - 産経ニュース

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卒業生が発する感謝の言葉 川合英之教授

びわこ成蹊スポーツ大学 川合英之教授(同大学提供)
びわこ成蹊スポーツ大学 川合英之教授(同大学提供)

 「先生、3年間ありがとうございました。コロナ禍で試合や発表会などには参加できなかったけれど、部活動を通して部員のみんなや先生と一緒にこの困難にチャレンジでき、人として成長することができました」。多くの学校の卒業式では今、部活動顧問の先生に、このような感謝の言葉が贈られているのではないでしょうか。

 教育には「目的」と「目標」があります。「目的」とは「抽象的ではあるが普遍的なものであり、その行動によって行き着く最終地点を示すもの」であるのに対し、「目標」とは「目的を達成するために、ある期間、ある段階に分けた、その行動のもたらす具体的成果」を示すものとされています。

 学校の教育活動である部活動においては、簡単に言えば「目的」が「子どもたちの人間形成」に当たり、「目標」は「コンクールや発表会で金賞を取る」とか「全国大会に出場する」などに当たります。目標の高さこそ、それぞれの部活動で異なりますが、その目標に向かって部員や顧問の先生とチャレンジすることにより、人として社会で暮らしていくために必要な資質を学び取ることができ、教育の目的を達成することにつながります。

 昨年から続くコロナ禍では、部活動のこのような目標がなくなってしまったのです。部員も顧問の先生も失意のどん底に沈みました。しかし、部員たちは顧問の先生と相談して新たな目標を創(つく)り出し、活動を続けました。リモートで合同演奏会を催したブラスバンド部、数々の災害が起こる中、社会貢献活動に新たな活動の場所を見つけた運動部、全国大会が中止となった後、せめて地域で試合をと奔走し、開催にこぎつけられた顧問の先生方など、日本中で、これまでにない目標を創り、それにチャレンジし続けた1年だったように思います。