記憶を未来へ メディアができること 局の垣根越えて映像協力も

 未曽有の被害をもたらした平成23年3月11日の東日本大震災から、間もなく10年を迎える。時の経過とともに薄れる震災の記憶を未来に継承しようと、テレビ各局はさまざまな特集番組を制作。局の垣根を超えて映像提供などで協力する。ドラマ、映画、舞台なども作品を通じ風化の防止に取り組んでいる。(森本昌彦、道丸摩耶、三宅令)

 「大災害のときには、力を合わせてメディアとしてできることを果たしていかなければならない。首都直下地震など今後の国難のようなときに『うちがスクープした』などと言っている場合ではないだろうということに、各局が賛同していただいた」

 NHKの東日本大震災プロジェクト事務局の福田秀則専任部長は、NHKと在京民放キー局による防災プロジェクト「キオク、ともに未来へ。」が実現した経緯をこう説明する。

 昨年もNHKとフジテレビ、ヤフーが連携して特別番組が作られたが、今回は在京キー局が集結。他局の映像を使用したり情報交換したりして、各局が独自の番組を作る。

 NHKは「あしたの命を守りたい~NHK民放 取材者たちの震災10年~」を14日午後1時50分から放送。6局で震災取材を続けてきたアナウンサーや記者らがスタジオに集まって、それぞれの経験や知見を持ち寄り、未来の命を守るために何ができるのかを考える。番組の浜野高宏チーフ・プロデューサーは「防災に関しては、利害関係や壁を越えて、お互いの立場を尊重してやろうという雰囲気ができた」と振り返る。

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