ゴーン被告「混乱し、眠ったかどうかも分からない」逮捕の日、新著で回想

 カルロス・ゴーン被告(ロイター)
 カルロス・ゴーン被告(ロイター)

【パリ=三井美奈】レバノンに逃亡中の日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告が3日、フランスで回想録を出版した。2018年11月にビジネスジェットで羽田空港に到着後、東京地検特捜部に逮捕された瞬間を振り返った。

ゴーン被告が「最初のショック」と振り返ったのは、空港で東京地検の係官に携帯電話を取り上げられた時。入国審査でパスポートを見せると、別室に案内された。室内に3人の男性がおり、そのうちの1人が東京地検の検事だと名乗った。「質問がある。時間がかかるでしょう」と言われたため、ゴーン被告が「娘が夕食のために待っている。心配するから、連絡しないと」と応じ、携帯電話を取り出すと、「もう電話はできない。私に渡しなさい」と制止されたという。

その後、検事に容疑(金融商品取引法違反)を告げられ、逮捕された。東京・小菅の東京拘置所で過ごした最初の夜について、「呆然(ぼうぜん)とし、極度に混乱していた。眠ったかどうかも分からない」と回想した。

19年12月のレバノンへの逃亡については「事前に長く練り上げた作業の結果」とするだけで、手法を明かさなかった。日本を出る飛行機内では、「離陸を待つ時間を限りなく長く感じた」という。トルコで乗り換えた飛行機がレバノンに着陸する寸前には、「緊張が解け、乗務員と世間話をしたほどだ。まるで、日常を取り戻そうとしているようだった」と記した。

回想録は、妻キャロル容疑者との共著で、題名は「一緒に、常に」。

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