政府の経済統計に現れない分野は「インフォーマル・セクター」などと形容される。日陰ものめいた響きがあるが、それは役所から見た場合の話で、生活者にすれば、時には分かち合いや支え合いの場となる。スマートフォンを使って不要品を売りに出せるフリーマーケットアプリもその一つかもしれない
▶巣ごもり、断捨離、シェアリングエコノミー(共有経済)、キャッシュレス決済といった、はやりものが詰め込まれているアプリ。その経済圏の成長は目覚ましく、最大手「メルカリ」の累計出品数は、サービス開始から5年で10億個を超え、その2年半後の昨年末に20億個を達成したという
▶随分とたくさんの人がニンマリとしたことだろう。ささやかかもしれないが、案外こんなところに豊かさは潜んでいるのかもしれない。ところで、年間売り上げが20万円を超えた場合などは、インフォーマルから卒業して、確定申告しなければならないので要注意。