【サッカー通信】震災から10年 J1仙台へ復帰した手倉森誠監督「魂に呼び戻された。希望の光になる」(2/2ページ) - 産経ニュース

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震災から10年 J1仙台へ復帰した手倉森誠監督「魂に呼び戻された。希望の光になる」

クラブも苦境にある。昨季は観客数の制限により厳しい経営を強いられ、所属選手の不祥事で信頼も失墜した。ピッチ内ではホーム未勝利の屈辱を味わい、本来ならJ2降格の17位に沈んだ。4クラブが降格する今季は苦しい戦いを覚悟するが、「降格候補と思われていても乗り越えてみせる。ただ勝つのではなく、『ベガルタの試合をみると元気が出る』と思わせる」と闘志を燃やす。

「震災直後は練習後に被災地支援へ駆けつけたが、クラブはその後も地域に寄り添えていたか」と疑問を抱き、選手たちに震災直後のクラブの姿を収めた映像をみせた。最後まで諦めずに戦う選手に、涙を流して勝利を喜ぶサポーター。クラブが仙台に存在する意義がそこにはあった。

クラブには震災発生からの激動期をともにした関口訓充(35)や富田晋伍(34)といったベテランが健在で、「彼らの存在は大きい」と頼もしく感じている。東日本大震災という未曽有の悲劇は、クラブの歩みと切り離せない。あのときにクラブが抱いた使命感を次世代へ語り継ぎ、地域に寄り添うクラブへ根付かせるため、再び持てる力のすべてを注ぐ。

■てぐらもり・まこと 1967年11月14日生まれ、青森県出身。1992年まで鹿島の前身、住友金属でプレー。96年から山形、大分、仙台のコーチを歴任し、2008年に仙台の監督へ昇格して12年にJ1で2位へ導く。13年限りで退任後、16年リオデジャネイロ五輪男子代表監督を務めた。日本代表コーチ、長崎の監督を経て今季から仙台に復帰した。