世界貿易機関(WTO)は1日の一般理事会で、最高議決機関の閣僚会議を、11月29日からの週に、WTO本部のあるスイス西部ジュネーブで開催することを決めた。新型コロナウイルス感染症の影響で延期されていた。
理事会には女性初のWTOトップとして、就任初日を迎えたオコンジョイウェアラ事務局長も出席。「WTOは世界から取り残されていると感じる」と述べ、機能停止している紛争処理機能の回復など、現代の通商問題に対応するための改革を急ぐ考えを強調した。
また、新型コロナワクチンの知的財産権の効力停止を発展途上国が求めていることについても言及。ワクチンの公平な普及に向け、WTOとしても取り組んでいく姿勢を示した。水産資源の乱獲につながる漁業補助金をめぐる交渉も、今年半ばまでに妥結させたいとの意欲を見せた。(共同)